世界の絵本シリーズ「花だより」(わが母の記)は、伝説的な日本の作家,井上靖の自伝的小説を基にした映画。この作家は、50年代末にはすでにベストセラー作家となり、多忙の合間を縫って老いた両親を訪ねて故郷の汤島に戻ってきた。東京の家では、妻の美津、長女の郁子、次女の紀子が仕事を手伝っているが、反抗期の次女の琴子は父親の権力に抗していた。東京に戻ってしばらくすると、父親の隼人が亡くなったという知らせが届き、伊上には理解しがたいさまざまな感情が残される。時が流れ、伊上一家は時に集まり、時に散り、大きくなる娘たちの人生や心の中に、伊上は初老の孤独を感じ始める。一方、母親の八重は年を重ねるにつれて記憶力が衰えていく。一方では、娘としての義務を果たしながら、子供のころに母親に捨てられたことに対する芥川を抱える。さまざまな感情を抱きながらも、この絆は永遠に断ち切ることはできない。
この映画は、日本の作家井上靖の自伝的小説「わが母の記」(「花下」、「月光」、「雪面」の三部構成)を基に作られたものである。